麻生玄

  • 絵画

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作品

CV

麻生玄 | Gen Aso

1987年 アメリカ合衆国生まれ
2010年 立教大学経営学部国際経営学科

2022年12月より独学で絵画制作を開始。
画家であった祖母の死と自身の闘病生活を経てアートの世界へ飛び込む。
見た人に力を、世界にインパクトを与えるような作品作りに没頭している。
活動を始め現在まで12点の絵画を販売。

グループ展:
2023年
M.A.D.S Art Gallery (metaverse)、Milano Italia
ねこのススメ展、京都

ステートメント・PR

【作品PR】
タイトル:emotion
サイズ:F20
製作年:2023
テクニック:キャンバス、アクリル、ミクストメディア

人の感情は人間の心や意識に起こる反応や経験の一つです。感情は個人の価値観や経験によって形成され、思考や行動に大きな影響を与えます。また、感情は生物学的・社会文化的な要素によっても影響を受けます。混ざり合う絵の具ように融合する経験もあれば独立して存在する心の反応もあり、時には忘れさられて色を失うものもあります。しかし、確かに沈殿し積み重なって個人を形成する感情は人間の多様性や個性を表現する重要な要素であり新たな価値観を生む可能性です。

【ステートメント】
「人間・人」をテーマに主なモチーフである「鬼」と「植物」を通して人の想像力と信じる力、人自身の可能性を探求するため制作をしています。作品を通して見た人に再び立ち上がる力を、世界にインパクトを与えることをモットーに活動しています。

人は様々な一面を持ち、複雑であるが故に傷つき立ち止まることがあります。一方で複雑さや不完全さを持ち合わせていることで可能性に満ちています。
私にとって鬼と植物は想像力、信じる力、可能性を連想するモチーフです。

鬼は古くから信仰される人の想像によって生まれた存在です。嫌われる側面と愛される側面があります。一般的には悪として描かれる鬼も岡山の備前では王として国を納めた英雄です。漢字でも”醜い”、”魅力”という2つにはいずれも”鬼”が含まれています。これらは両極端の意味を持つ漢字です。自分に何を足すかによってどちらにもなり得る可能性を感じるモチーフです。

植物には人間にはないシンプルな生き様とその生命力に魅力があります。物や情報に溢れる中で物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを求める人々が増えているように私は感じます。芽を出した場所で根を張りその場所で生き抜くために全力を注ぐその姿は精神的豊かさを得るためのヒントでもあり、自らの足で動き環境を変えられる人間にとっては新たな可能性でもあるように思います。

人が現在まで繁栄してきたこと、文化的な活動を行うこと、クリエイティブやアートに感動をすることも想像力と信じる力があるからだと考えています。
突き詰めると絵画は支持体と絵の具の集合体であり、世の経済の中で信頼を得ている貨幣は紙です。それ自体には本質的には今日与えられているような価値はありません。共感や感動を生むアートの力も、価値を与える人間の力にも興味があり探求を続けています。

私が大事にしている事は信じることです。
アメリカで生まれ環境に馴染めずにいる私に
“You are gifted - 君には才能がある”
という言葉をかけ私を信じ続けた先生のおかげで1人の人間として世の中に役割を与えられたと思っています。
私が絵の力を信じるようになったのは画家だった祖母の影響です。祖母の絵からはいつも力を貰っていました。孫に対しても眉間にシワを寄せるような気難しい祖母との唯一の対話の手段が絵でした。ある日、庭の鯉の絵を描きました。なんの変哲もない絵だったと思います。
そんな絵を祖母はとても気に入ったようでその時の笑顔が鮮明に記憶に刻まれています。それ以来絵を通して話す時は対等に話せる気がしました。
そんな祖母が画家を目指したのは60歳を過ぎてからです。
絵を習うために車の免許を取り今にも壊れそうな軽トラに乗って絵を習い始めました。
誰も画家になれると思っていませんでしたが、私は祖母の描く蟹の絵が好きでした。
ついに祖母は長野で個展を開くまでになり、成功とは成功するまで続けることだと祖母を見て学びました。

芸術は絵画に限らず必要な時に必要な人に届くものだと信じています。
自身の闘病生活を経て体力も回復し始めた昨年末に何かに取り憑かれたように突然絵を描き始めました。
体調が急変し祖母が亡くなる前には間に合いませんでしたが葬儀で一緒に火葬することが出来ました。
その後祖母の家で額に入れられ鯉の絵が30年近く経った今も飾られていたことを知った時は目頭が熱くなりました。
この経験が私の制作の大きな原動力となっています。
祖母と長野で観た88歳まで現役を貫いた鬼才の絵画、父から勧められた芸術は爆発だと語る巨匠の書籍、何十万冊の中から導かれるように手に取った現代美術家の書籍も、通院で湯島に通う中で巡り合った生命そのものを描く画家の方も例外なく必要な時に私へ届いています。

人同士が波長が合うと表現するように、人自身にもまた作品自体にも鼓動や呼吸があります。それは作者が選ぶ色やストロークから生まれる独自のリズムでありこれらが見る人々と相互に干渉し合い共振することで生まれる波動によって感動が生まれると考えています。
より多くの人の目に触れ、その可能性と機会を増やすために応募しました。よろしくお願いします。

実行委員コメント

アメリカで孤独感に苛まれていたあなたに“You are gifted”と声をかけてくれた先生が素晴らしいですね。またお婆さんのアーティスト活動もあなたにとって素晴らしい先生なのですね。鬼の顔の部分に渦巻くカオティックな青の渦巻きにエネルギーを感じます。描き続けてください。

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