北村隆浩

  • 彫刻
  • 立体

作品

CV

1982年 出生。兵庫県出身。神奈川県在住。
2024年 兵庫県美方郡新温泉町に移住予定。
〈展示/入選歴〉
2014年 MILANO SALONE TDW TOKYO IMAGINE ( イタリア/ミラノ )
2014年 伊丹国際クラフト展 入選 ( 伊丹市立工芸センター )
2015年 現代茶湯アワード 入選 ( 渋谷ヒカリエ )
2015年 世界工芸コンペティション 入選 ( 金沢21世紀美術館 )
2017年 第3回 世界工芸トリエンナーレ 入選 ( 金沢21世紀美術館 )
2017年 hpgrp GALLERY NEWYORK 写真/グループ展 ( アメリカ/ニューヨーク )
2018年 第54回 神奈川県美術展 工芸部門/写真部門 入選
2018年 Centre Civic Sant Martí 写真/グループ展 ( スペイン/バルセロナ )
2018年 第58回 日本クラフト展 入選 ( Tokyo Midtown Design Hub )
2019年 第5回 藝文京展 入選 ( 京都芸術センター )
〈受賞歴〉
2021年 第2回 ティーエレメント公募展 大賞 ( 京都 )
2021年 工芸都市高岡2021クラフトコンペティション 優秀賞/寺山紀彦賞 ( 富山 )
2022年 第31回 日本文具大賞 デザイン部門 優秀賞 ( flerco note/企画原案 ) 株式会社TRINU ( 東京 )
2022年 第17回 キッズデザイン賞 奨励賞/審査委員長特別賞 ( flerco note/企画原案 ) 株式会社TRINUS ( 東京 )
    ※ flerco note / 日本の特殊印刷技術を使用して、絶滅危惧種の生き物の肌を再現した、触れることの出来るノート。

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鹿の角を削った作品になります。
生命の形とは、存在と消滅の狭間に漂っています。
形が消え逝く姿に、生命の儚さと力強さを感じるのは、
私もその狭間で生きる者としての命が共鳴しているものと感じます。
消え逝く角を通して見える景色から、未来に送る眼差しが慈しみを纏う。
そんな自身の命を生活の中に自覚できるような骨角器(こっかくき)を表現しました。

角の中心部を削りながらも、角が持つ命の尊さと強度を形に留めることで、
工芸、彫刻、デザイン、アートなどの表現と自然の境を漂うような作品に致しました。

私の生まれ育った兵庫県北部の田舎では、野生の鹿の数も農作物の被害も年々増えています。
山と都心の間には里山があり、本来はそこが自然と人の境界の役割を持っています。
時代や環境によって変わる自然と人との距離には答えはなく、その均衡を里山が担っています。
私を含めた人も、また別の生き物も、それぞれが異なる距離感を持って生きているように感じます。
私自身も里山にて作品の素材採集と製作を通して、自然と生活と表現の距離を丁寧に繋ぎたいと思います。

実行委員コメント

メタセコイア23展示参加ありがとうございました。応募作品含め、instagramにずらっと並ぶ北村さんの作品はグレー背景で統一されブランディングされた世界も魅力でしたが、今回メタセコイアの展示会場に合わせて白で統一されたプレゼンテーションを持ってきた!限られたスペース、道具を使って「場に合わせて自身の作品の魅力を最大限に出せる力」も見せていただきました。素晴らしい!「自然と共存する」ことを鹿の角を使ってオーディエンスに伝えていただきました。鹿の角をリューターで削って行くときに匂いがすごくて大変、というちょっとしたエピソードも北村さんの制作を垣間見ることができ、興味深かったです!

金谷勉・山本あゆみ 審査員コメント

細密で滑らかな曲線の表現、角の形を残したまま掘り上げる技術力にまず驚きました。 鹿の角という太古からある素材に着目し生命や自然の儚さを表現しているコンセプトや、柔らかな曲線の重なりが放つ 蜃気楼のような空気感に惹きつけられました。また、外側だけを残し核が抜け落ちた「亡骸」のようにも見え、移ろう生命を具現化した姿のようにも感じました。
実物を拝見し、細やかで緻密な作業から生み出される繊細な雰囲気に改めてため息が出る思いでした。作品を作るきっかけとなったのがたまたま捨てられてしまう鹿の角をいただいたことがきっかけだったとの事、そんな偶然をもたらす北村さんのお人柄もまた印象的でした。工芸や立体造形を応援したいという弊社のスタンスが決めてとなったと思います。

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