Ko

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作品

CV

福島県出身。イギリスで写真を学んだ後、福島原発事故をきっかけに、放射線生物学で知られる琉球大学へ入学。博士課程修了。研究の傍ら制作を続ける。事故から10年目の2021年には、研究室の様子を1年間にわたり記録した(https://www.ko-photography.net/fukushima-project)。今回は、首里城火災についての作品(タイトル:The red tiles - 赤瓦)を紹介する。

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首里城は日本で唯一の赤い城である。
沖縄戦によって破壊され(当時は国宝)、1986年から国立公園として復元作業が進められた。30年以上を経て2019年2月に完全開園に至ったが、同年10月31日の深夜に正殿から出火。11時間燃え続け、9つの施設と琉球王朝時代の宝物約400点が焼失した。火災原因は不明。再建中の現在は、一面きれいに整備され、喪失感を与えるものは残されていない。
この作品は、焼け落ちた赤瓦のクローズアップである。白黒写真ではなく、煤はそのままの色を保持している。何かを言い残しているような、辞世の言葉のような、真剣さがある。
無くしたものを見つめる姿勢がなければ、私たちはあの美しい赤色を取り戻すことはできない。

実行委員コメント

福島から沖縄。人が起こした災いの痕跡を捕捉することで見る人に問題提起をするというのはフォトジャーナリズムのあるべき姿だと思いますが、首里城の焼けた瓦の写真それ自体がどれも美しいことで胸に迫るものがあります。「無くしたものを見つめる姿勢がなければ、私たちはあの美しい赤色を取り戻すことはできない」とは、とても真摯な言葉ですね。

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