Shuhei Tominaga | 富永周平

  • 立体
  • 絵画

ウェブサイト

https://www.shuheitominaga.com/

作品

CV

1972年8月24日ローマ生まれ
1996年 多摩美術大学美術学部絵画科卒業
ISTITUTO EUROPEO DI DESIGN(イタリア)にて家具デザインを学ぶ(1998年)
アーティスト、プロダクトデザイナー(家具、玩具、雑貨など)、アートディレクター、プロデューサーとして活動中
大学准教授(会津短期大学)

2022年よりアーティスト活動にカンバック。今の作品においては、手書きでスケッチ〜パソコンでのリタッチ〜そのデータをレーザー機での切り抜き〜パーツを絵具でペイントするといった、デジタルとアナログの行き来する描き方を導入したアート技法を取り入れて作品を制作をしている。(“WHO IS THAT HAT?“ シリーズ)

ステートメント・PR

1)絵を描くこと
絵を描くことは、行動的な観点から見ると「線を描くか、面を塗るか」その2つになると思う。私の場合は線を描くことがメインになっていた気もする。面を意識したことがあったとしても線の中か、線に抑えられている面だった気がする。だから線にこだわりがあったのかもしれない。
初期の10代の作品にもしかすると面からアプローチした作品が少しあった。夕日の様な風景を描くような色合い。それからセメント画、コラージュ、デザインにおけるアートワーク全てが線をベースにしてきた。
私は線を描くことにその美しさより、その未完成さ未熟さを描くことで、それがより人間ぽい作業と思っている。例えば「円」を描く時にコンパスやパソコンで描いた様に人は完璧には描けない。ただその完璧な円が美しいと思ったことは一度もない。それは幾何学的な計算された図形では人の心は持っていかれないということなんだろう。私の作品の中にはその未完成な円や線が描かれることがよくある。それは私だけにしかできない円や線であり、今の私なのだ。
この未完成な線に美しさを求める健気さがある。もしかするとこの線の答えを探して続ける為に色んな手法を使っては、表現、制作を続けているのだと思える。

精神的なことを言おう、美しくできた線を描く時には、納得した気持ち良さを感じることがある。いまだその正解の合格値がわからないが、確実な線の時にはその気持ち良さでわかる。

線のヒントを山や雲のシルエットの風景や人体美、色んな自然物に存在する。そして私たちはそんな形や線をみながら日常を暮らす。その美しさが当たり前と認識しながら。。。だから私の作業はもしかすると「当たり前な美のREMIND」なのか?
(REMIND(リマインド)とは「思い出させる」「思い起こさせる」と言った意味を持つ言葉です。英語のREMINDは「誰かに何かを思い出させる」という意味がある)

だたそれでは普通にその風景や人体美を見てればいいのではないか?ただそれではリマインドにはならない、だから、それを記号化して、提示していくことが私のアートワークなんだろう。そこにさらに自分の生きる理由も振りかけて、歌手の声のように。走者の足のように、私の「線」が存在している。

2)作品について
“ WHO IS THAT HAT? “ (あの帽子の人は誰だ?)シリーズとは、
この可愛らしく見やすいシンプルに擬人化されたカラフルな三角帽子の人は、いまの世の中にいる人々の一例である。
それは「恋をする人」「別れる人」「盗みをする人」「爆弾を投げる人」「手術をする人」「バンドをやる人」「スポーツをしている人」「車椅子の人」「自殺をしようとする人」「家族を大事にする人」「人に拳銃を向ける人」「絵を描く人」「料理を作る人」
と様々な人がそれぞれのことをして、それぞれの自己表現がある。その表現こそが人の生きている証しなのだ。
人は自分を劇的に生きるために毎日を演じている。その瞬間や場所は誰にも知られないまま、残酷に 過ぎ去ってしまうこともある。この三角帽子は時空を超えて、色んなシーンに現れて人生の色んなページを見せ てくれる。匿名性のある三角帽子だからこそ、そのメッセージにはインパクトが強く伝わってくる。時にはヒーローになったり、行きたかった場所、歴史的な場面に立ち会ったり、または人生の日常をもシンプルに見せてくる。それを観る僕らはその世界に入ったり、そのシーンを観ながら自分や世の中に対して色んな想いや考えを抱いていくのだ。

実行委員コメント

動画を見て、このかわいらしい三角帽子のキャラクターがレーザーで切り抜かれた型に彩色をした作品だということがわかりびっくりしました。イタリアで家具職人の勉強をされた経歴から、プロダクツと絵画を組み合わせたポップアートなのですね。ビートルズを連想させる4人を代表に、音楽が聞こえてくる楽しい作品たちです。インテリアと組み合わせた作品の見せ方もプロの手業とセンスを感じました。

Translate »