ジュテーム・アミ

  • イラスト

ウェブサイト

https://gugasekai.tumblr.com/

作品

CV

◆1986年に上京しCGの専門学校へ通う傍ら、友人と音楽ユニット「ダンボール・バット」を結成。後にバンド化。◆20代の頃には、エロ雑誌の挿絵を描くバイトをやったり、バンドのライヴのフライヤーの絵などを散発的に描く。◆30代以降はイラストの仕事もなくなりバンド活動のほうに気持ちが傾き、全く絵を描かなくなる。◆48歳のとき、一度だけやった絵の「モデル」のバイトをきっかけに、再び絵でも描こうかという気になるが、何をどうやってどういう画材で描いたらいいのやら途方にくれつつも、リハビリを兼ねて雑誌の公募展などに応募したりする。◆2020年に入り、コロナ騒ぎが始まり、バンドも活動を停止したため、絵の方に力を入れ始める。◆公募展は箸にも棒にも掛からなかったが、一度でいいから「個展」を開いてみたいという気持ちがだんだんに湧いてきて、それを知った友人の紹介で会場が決まると、さらに一層絵の方に気持ちを集中させ、2022年10月に高円寺・テラピンステーションにて初個展「エーゲ海に捧げたい~アミユキノリ愚美人画展」を開催。◆その後、名前をジュテーム・アミとし、2023年5月に同店にて知人の元漫画家のおかだしげひろとの「もうアングラなんて呼ばないで~ジュテームアミ×おかだしげひろ・二人展」を開催。◆その後も作品の質を高めるべく試行錯誤の毎日を送っている。◆なお、年内にはバンドも活動再開の予定である(ダンボール・バットの代表作としては、クレイジーケンバンドの横山剣氏とムーンライダーズの鈴木慶一氏によるプロデュース作「未来ブティック」(2002年)などがある)。◆現職業は派遣社員(WEB系)。

ステートメント・PR

◆応募作品左から「ゴッホが見ていた」、「漁り火」、「ヤモリ」。いずれもB4サイズ。無印良品のらくがき帳の紙にボールペン、アルコールマーカー、インクパッドなど。

◆今から6年ほど前、絵の「モデル」のバイトをしたことが引き金となり、30代以降まったく描かなくなっていた絵を再び描いてみようかという気持ちになったものの、何を描いたらいいのか分からず試行錯誤の日々を送っていたが、やはり20代の頃にバイトで描いていたエロ雑誌の挿絵・・・つまり女性を主体にした絵を描くのが一番性に合っているのではないかというところに辿り着き、以来女性の絵をメインに描き始め、やがて肩書を「愚美人画家」などと名乗るようになる。

虞美人ならぬ愚美人。愚かしくも美しい、そんな女たちを描いてゆこうと心に決めたわけでもないが、愚美人とはいい響きだし、いい字面ではないかと気に入り自分で悦に入った。そうして私の描く女たちは、いつの間にか自然とみんなやさぐれた表情を浮かべる女たちばかりになっていった。それは描いている作者自身が日々口を糊するのがやっとの己の窮屈な生活に対し、時代が進むごとにだんだんつまらなくなって行く無味乾燥な世の中に対し、その他さまざまな些細なことにまでに対しすっかりやさぐれてしまっているからであり、そのやさぐれ根性が、自然と描く女たちに投影されてしまっているのだと思う。しかし私の描く女たちはただやさぐれているだけではなく、何者にも媚びずに一人でも生きて行けるわ、といった強靭でしたたかな風情も醸し出しているのであるが、それに反して描いている人間(私)はといえば、たいそうヘタレで屁の突っ張りにもならぬ腑抜けな男なのだから笑ってしまう。いわば自分の描く女たちに踏みつけられヒーヒー言わされ恍惚となっている日々である。別に私は沼正三ではないけれど。

さて、作画の技法としては、主に、無印良品のぺらっぺらならくがき帳の紙に、ボールペンで縁取った線画の上からアルコールマーカーで着色するという手法である。それに加え、背景を、インクパッドを染ませたローラーでグリグリと塗りつぶしたり、同じくインクパッドを化粧用のパフに染ませ、絵の一部をぼかして立体感を出したり等々の小技を加えている。いろいろな紙を試したが、無印良品の落書き帳が一番しっくり馴染んだ。ただ、やはり紙の厚さが薄いのが難点で、色を塗り重ねると波打ってしまったりという現象は避けられず、今もいろいろな用紙を試している最中である。他にも、ときたま、PC(フォトショップ)で着色したり、もう少し大きなサイズの絵(A3等)では、アクリル絵の具を使ったりもする。

特定の好きな画家とかはいない。漫画などもほとんど読まないが、例外として子供のころから好きだった「マカロニほうれん荘」(鴨川つばめ)と、大人になってからハマったつげ義春の一連の漫画作品は好きで、もしかするとそれらの作品からの影響が多少はあるかもしれないと、ふと。

◆ジュテーム・アミ:愚美人画家(ぐびじんがか)。心にいつも薔薇とピストルを。昭和的アングラ臭とポップアートの邂逅。画材:ボールペン、筆ペン、コピック、フォトショップ、アクリル絵の具エトセトラ。嫌いなモノ:断捨離、肉、虫、現代美術(コンセプチャルアート系)。好きなモノ:ニューウエィヴな音楽、ブラックコーヒー、名曲喫茶、熟女。敬愛する人物:チャールズ・ブコウスキー、セルジュ・ゲンズブール、勝新太郎。◆結成3?周年を誇る無国籍ロックバンド「ダンボール・バット」では歌と作詞作曲担当。◆東京砂漠在住。

実行委員コメント

ジュテーム・アミ、愚美人画家のプロフィール解説コメントにハマってしまいました!バンドやりながらコロナ禍に絵を描き始め、仲間との交流の中でインディ作品活動されているプロセスがめっちゃ共感できます。インスタにちょいちょい入ってくる広告(清志郎!)やレコード(13moons 僕も好きです)などもめちゃツボ。描かれているイラストも70年代のアングラ風で好みです。一度お会いしてみたいわあ。都築響一さんとかと繋がると面白いかもです。どこかでお会いできたら!

寺田順三 審査員コメント

今回出品された作家さんの中で、一番異質な感じがしました。何回か見直す中で、ずっと頭の中に残ってました。アングラてものがすっかり 無くなってしまったと思っていた昨今。しっかり残っていて嬉しいです。どの絵にも入っている「小便禁止」の鳥居はすっかり見なったなぁと思いました。

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