作品



2001年 法政大学経済学部経済学科卒業
主な受賞歴
2007年 越中アートフェスタ 優秀賞
2009年 神通峡美術展 トリエンナーレ 奨励賞
2010年 北陸中日美術展 北陸中日賞
2013年 シェル美術賞 入選
2016年 アートハウスおやべ現代造形展 入選
2018年 シェル美術賞 入選
2019年 大作公募展 ~風~ 入賞
2020年 越中アートフェスタ 優秀賞 など
個展
2008年 本郷正典展(さまのこ屋、富山)
2014年 群像日記展(芸文ギャラリー、富山)
2021年 本郷正典展(カフェくらうん、富山)
グループ展・企画展
2007年 夢散歩展(高岡工芸高校青井記念館、富山 ~2019)
2011年 7artists 7人の作家(富山県民会館、富山)
2015年 ジェネ展(高岡市美術館、富山 ~2019)
2018年 雲の上の展覧会(富山市民プラザ、富山)
2020年 富山県美術連合会作家展(富山県美術館、富山)など
1979年 富山県生まれ。高岡市在住。
大学卒業後から独学でアクリル画を描きはじめ現在に至る。
近年、デジタル化の進展により誰もが自ら情報を瞬時に世界中へ発信・受信できるようになった。日常風景では何かにとりつかれたようにスマートフォンやタブレットを打ち続けている人をよく見かける。わからないことや気になる事があればすぐにネットで検索し、その情報を鵜呑みにしてわかったつもりになる。人気店の口コミの点数や評価を見て他人にその情報を教え、不正確な情報が他者から他者へコピペされ、ねずみ講式に拡散されていく。それは、自分自身が体験・経験したものではなく、ただの貼りぼて知識でありそこにリアルさはない。また、匿名性が一定程度守られることを利用して、SNS等による他者への誹謗中傷、情報拡散が大きな社会問題となっている。この世の中の状況を作品としてかたちにしたいと考え、近年は「光と闇」をテーマに作品を制作している。今回の作品はスマートフォン等の情報機器の普及、進展がもたらす日常生活の豊かさの裏側にある弊害について、鑑賞者に訴えるものである。「拡散」、「拡散2」では、横転した自動車を前にスマートフォンで撮影するマスク姿の人々を描いた。倫理観の欠如、人間の愚かさを表現している。「車窓」は、通勤電車内でスマートフォンに依存した人々の日常を描いている。
今なお、新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻など、世の中の情勢は不安定で暗く悲しい状況が続いており、自分の心のどこかでどうすることもできない妙な焦燥感が絶えず存在している気がする。被害者や患者への直接的な支援は難しいが、今後も現在のテーマの制作を継続しながらも、その時代に向き合ったメッセージ性のある作品を制作していきたいと考えている。
暗い画面から浮きあがるロボットのような人物、よく見れば自動車事故現場で、満員電車で手に手にスマホを持った人間たちを増幅させて揶揄しています。作品が3点(実質2点)しか見れないので評価は難しいのですが。スマホ現代批判という最近ではよくあるテーマもこの描き方とユーモラスな仕草によって見る方を楽しませてくれています。