やまざきなな

  • 絵画

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作品

CV

<個展>
2015 個展「迷子の子どもたち」(SUNABA ギャラリー、大阪)
2016 個展「アイデンティティーの消失と」(in front of DADA、大阪)
2017 個展「けしからん事態の一部始終」( KUNST ARZT、京都)

<受賞歴>
2014 富士山まんがコンテスト 入賞(主催:静岡漫画研究所 後援:静岡県、山梨県)

<グループ展>
2013年
亜蛮人ポストカード展 / アートスペース亜蛮人(大阪)
Mobile Art 02 / ART Lab OMM(大阪)
亜蛮人パンダン展 / アートスペース亜蛮人(大阪)
hana*輪ポストカード展 / Beauty and Gallery hana*輪(大阪)
夏目さんコレクション展 / 展現舎(大阪)

2014年
ミニ絵画・京都展 / ちいさいおうち Gallery Little house(京都)
亜蛮人パンダン展 / アートスペース亜蛮人(大阪)
under the sea / ART COCKTAIL (大阪)
Pop Step Junkie! / arca→archa(大阪)
Pop Japan Vol.5 / Me & Art (シドニー)
世代別アンデパンダン展 under20 / Art Araq Asia Gallery(神奈川)

2015年
ポストカード展 / アートスペース亜蛮人 (大阪)
ヤマ、オリテみてん / イロリムラ (大阪)
SUNABAアンデパンダン / SUNABA GALLERY (大阪)
第4回芝田町画廊公募展 / 芝田町画廊(大阪)
SUNABAハロウィン / SUNABA GALLERY(大阪)

2016年
~UKグランプリ~『No-nai plan』 / Beauty and Gallery hana*輪(大阪)
子どもと魔ほう / SUNABA GALLERY(大阪)

2023年
Art planet vol.3 / 神戸阪急(兵庫)
47都道府県を巡る!日本全国アートの旅 inつくば / つくば美術館(茨城)
HANAMI -花– / ART COCKTAIL(大阪)
TORIMI -鳥- / ART COCKTAIL(大阪)
アートマフィアから宝を守れ!/セガサミーホールディングス株式会社本社ビル(東京)
白Tvs黒T展 vol.3 / ギャラリースバル(大阪)
Coresuki Art Market in 代官山 / タブローズ(東京)
ZEROTEN2023-Aichi- / GALLERY龍屋(愛知)
151絵展 / ZINE gallery(京都)

ステートメント・PR

私は「子ども」をモチーフに絵を描いている。絵の中にいる「子ども」は国籍や性別、年齢が不詳であるのにも関わらず、どこかで見たことがあるような既視感がある。そして、その「子ども」がいる世界は場所や季節、時間を特定し得ず現実世界に由来しない。いわば「懐古」のサンプリングとして幼少期の原風景らしさを感じる場面や風景、色彩を集め画面に並べ、どこか親しみや懐かしさを感じるような色彩で描いている。

大人になるにつれて、人はみな社会的規範や慣習を身につける。それは成長と同時に、「好奇心と感動の棄却」でもあるのかもしれない。かつての私たちはみな、日々起こる小さな感動に包まれていた。服が汚れることなど構わず泥にまみれて遊び、大人に連れていってもらう映画館や遊園地では、文字通り夢の中にいるような高揚感を覚えた。あの感動を大人となってしまった私たちが取り戻すことは難しいだろう。そういった誰しもが通ったであろう、幼少期の原体験や感覚を表したいと思う。

しかし、そういった無垢な雰囲気と同時に、作品に描かれた「子ども」たちにはどこかぎこちなさや固さも感じる。そのぎこちなさは、まるで大人にカメラを向けられた時のそれだ。画面の中の「子ども」は常に画面の外にいる鑑賞者の目を意識しているようだ。さらに特徴的なのは瞳のない目の表現だ。学生時代に漫画表現からスタートした私の制作だが、異様にキラキラと光る目の表現に不自然さを感じ、制作を重ねるごとに次第に瞳に色が入らなくなった。瞳がぽっかりと空いた目に加えて、どこか表情が晴れない「子ども」がぎこちない姿勢でこちらを見ている姿は、自身の幼少期の体験そのもののメタファーかもしれない。

作品を制作するにあたり不安な要素を描くつもりはないのだが、自身が受けてきた親からの不遇な実体験が滲み出て、その苦い体験とほのかに覚えている楽しい思い出とが画面上で無自覚に混濁している。私に限らず、子ども時代はポジティブな出来事だけではない。物心がつき、思春期を迎えた子どもは、繊細で傷つきやすい。無意識に他人の視線を意識し、萎縮することもままあるはずだ。

あり得そうでハッキリとは分からない世界観が鑑賞者を物語に誘い、画面の中からこちらを見つめる空虚な瞳と目が合う。まるで過去の幼かった自分に見つめられているような気持ちになる。その時、あなたは何を想うだろうか。

実行委員コメント

カラフルな空間にポツンと立つ少年少女の絵はみんな瞳がなくて、それが見る人にそこはかとない不安感を感じさせます。ステイトメントにある「画面の中からこちらを見つめる空虚な瞳と目が合う。まるで過去の幼かった自分に見つめられているような気持ちになる。」という意図はしっかり伝わっていると思います。インスタグラムにあるパウルクレーの天使のスケッチとも呼応しており、やまざきさんの伝えたい世界の理解が深まりました。

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