作品



ふるやみか
大阪府出身 奈良県在住
武蔵野美術大学 造形学部通信教育課程 絵画コース卒業
個展
2020.7 people / STUDIO DIFFUSE MAKE +
2022.3 Help! / アトリエ三月
入賞歴
2016 第72回現展 入選
2019 UNKNOWN ASIA 2019 レビュアー賞(池田容賞前田敏幸賞)
2021 The 5th Annual 'Parade Of Fools' / ホルベインギャラリー Grand Fool賞
出展歴
2020.1 大阪アンデパンダン展2020 / アトリエ三月
2020.7 NEXT→SC vol.16 / アトリエ三月
2020.9 ROOM+ / Gallery&Cafe Aqua
2020.11 FLAG / アトリエ三月
2020.11 学園前アートフェスタ選考展 pre festa / 学園前街育プロジェクト実行委員会
2020.12 吉田杯2020 / 芝田町画廊
2021.1 # ART GOES ON session2 / igu_m_art
2021.1 第三回大阪アンデパンダン展 / gekilin.
2021.1 AQUART2021 / Gallery&Cafe Aqua
2021.4 40+ ARTIST FIRST EXHIBITION / JITSUZAISEI
2021.5 フリーアートマガジン PLANT ART MAGAZINE #001 / 発行元:PLANT/ART lab OMM+有限会社サンクラール
2021.7 +NAMBA ART PROJECT SkyO Art week 2021SUMMER / 企画・運営:株式会社大伸社ディライト
2021.8 ROOM+ / Gallery&Cafe Aqua
2021.9 くどやま芸術祭2021 一般公募 / 九度山町役場
2021.10 OSAKA LAUGH & ART 2021ライブペイント参加 / 主催:大阪府・大阪市・大阪文化芸術創出事業実行委員会
我々は何者であるかを名乗らなければ、存在は認識されないのか。
ふるやみかは女性として生まれ、「女性」の強制への解放から「男性」ホルモン注射を1年間投与し一時的に男体化した。しかし、男性として認識されるようになると次は「男性」への強制が始まる。ふるやは常に変わらないはずであるのに、常に「何か」に強制されてしまう。規則や規律で固められた社会は、必要以上に性の選択が求められている。これはセクシャルマイノリティだけではなく、全人類に言えることだろう。
ふるやの作品は世の中にある様々なカテゴライズの異議を問うことから制作が始まる。
トイレのマークから着想を得たヒトガタのモチーフを“SOTAI”(素体)とし、文化・人種・性別等のあらゆる社会の枠組みを形と色彩で反映させ、記号化されてしまう人を表現している。個々で独立するSOTAIは隣り合うSOTAIと響き合い、孤独と共生を表している。
【作品画像1ステートメント】
作品名:I am
サイズ:59cm × 145cm(一体)
素材:アクリル絵具 透明水彩絵具 ポリスチレンフォーム キャンバス 鏡
自分は、果たして自分が思うような自分自身であるか
自分を形成しているものは自分が思うより多いのかもしれない
立場や年齢、性別、人種、様々な面で自分は構成されている
それは年を重ねるたびに更新されていくものだ
他者から見られる自分もそのたびに変わっているだろう
鏡は毎日使用する
他者に見られることを意識し化粧をし、気分の確認をし、整える
見られたい、こうなりたい自分を形成させる道具のひとつだ
その鏡に自分はどう映るのか
映るのはまぎれもなく今の自分自身だ
【作品画像2ステートメント】
作品名:drawing series ”生きる city”
サイズ:180×140mm 他
素材:アクリル絵具 透明水彩絵具 シルクスクリーン キャンバス
個として群として生きる
都会にそびえ立つビル群、社会の中で生きる個
人はひとりでは生きていけない
隣り合う誰かに常に共鳴を受け、都会の中を個として生きる
【作品画像3ステートメント】
作品名:one day
サイズ:
803×652mm
素材:アクリル絵具 透明水彩絵具 シルクスクリーン キャンバス
ある日、私は私の心に寄り添う
周囲の色に惑わされたり、着心地がいい場所を選ぶことがある
自分の色にも自分が惑わされる
考えることで、思いもしない自分の感情の信号に気づく
UNKNONW ASIAやアトリエ三月、大丸のアートフェアなど、さまざまな場所でふるやさんの作品を目にしてきました。トイレのマークから着想を得“SOTAI”のモチーフ、トランスジェンダーという自らのアイデンティティを通して、あらゆるダイバーシティを超え、記号化されてしまう「人」の表現は、年々シンプルに、大胆に、そして強いメッセージを放つオブジェとして輝いているように思えます。これはふるやさんのアーティストとしての決意や創作意欲、そして作家としての進化を映す鏡ではないでしょうか。ふるやさんのネクストステージが楽しみでなりません。