HuT(高橋麻莉/平出右京)

  • インスタレーション
  • インタラクティブアート

作品

CV

はじめまして。
東京、北海道を拠点に活動するアートユニットのHuTです。

HuT[英:小屋]
山に佇む小屋は人を雨風から守ってくれると同時に、圧倒的な力を持つ自然と私たちが繋がる為の媒介となります。

アートやデザインも同様に、その体験を通して世界を見つめるためのレンズとしての役割があります。

私達HuTは小さな発見から広がる豊かな想像力がもたらす力を信じています。
作品を通して見つめる新たな世界や視点が鑑賞する方々ひとりひとりの大きな想像力の継起となればと制作しております。

新たな世界をみつめる為の小屋として、アートユニットHuTをよろしくお願いします。

biography
2019年    結成
2019年2月  LOVE gallery「想omou」@HASSYADAI CAFE原宿
2023年    本格始動
2023年8月  JRタワーアートプラネッツラスト展@札幌JRタワーESTA11階プラニスホール 


member
高橋麻莉
1996年 北海道生まれ
2021年 武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科卒業

平出右京
1997年 ドイツ生まれ
2023年 武蔵野美術大学大学院修士課程建築コース卒業

ステートメント・PR

Shape of Light: Unveiling the Essence Through Medium

【作品説明】
私たちは、物を目で捉えるとき、光の反射を見て物を捉えている。例えば暗闇や赤外線、放射能、紫外線など光以外で物を捉える生物がいたとしたら、物体の見え方は私たちとは変わってくるかもしれない。 つまり、光を通して物体を見ている私たちは、光によってその物の本質を捉えているわけではなく、物体を媒体として現れた光の像を見ていると考えた。 この光の特徴をふまえ、本作では、鑑賞者が実際に目で捉え、触れることのできる光の川を実現した。スモークを媒体に像を表す光は、人の目で捉え、そして触れることができ、川を遮る石をインターフェースにこれらを自由に動かすことによって、鑑賞者が流れを操ることができる。
この「光に触れる」という行為は、これまで形を捉えることもできず、触れることもできない曖昧であった光という存在を、物体を通して触れているという新たな認識を生むことになる。  

【背景】
・光-像-人
写真技術が登場する以前、太陽や火の光が物体に形や色といった像を与える絶対的な存在だった。あらゆる宗教の高位にいる神がそれをモチーフとしていた事をみても明らかであろう。写真が真実を映すまでは太陽の映す像が唯一の真実であった。

・人-光-像
時は過ぎ、かつて人の手によって描かれていた景色や肖像は機械を通じて、まるでそこにいるかのように映し出すことが可能になり、科学という裏付けがその像を限りなく現実に近いものに見せた。例えばプロパガンダとして使われた写真の数々のように、人間は実態がなくとも、モノの存在、虚像を映すことができるようになった。

・像-人
さらに、現在はその虚像を自身で作り出すだけでなく、発信しさらにテレビやスマートフォン、デジタルアートという媒体を通して多くの人がそれを享受できるようになった。その反面、CG加工、Deep fake、AIartなどの技術によって拡散される誤った情報に踊らされる場面も多くなった。あまりにも自然に技術の産物を手のひらに収めている私達は、それが作られた過程やそれを作った人間の存在など忘れてその恩恵を自らの力で手に入れたと勘違いを始めたのではないだろうか。だから作られたはずのその像を真実だと思い込んでしまう。

光が物を映すのか、物が光を映すのか、それとも人が物を映すのか。
今一度立ち返って人と光とモノの関係とその本質を見つめ直すべきではないだろうか。

【モチーフについて】
小さい頃、川遊びをしながらある発見をした。
流れる川の表面を伝うキラキラした粒の群。それをどうにか手に取って見ようと川の水を掬い上げた瞬間光の粒の躍動は失われてた。その代わり手にその光の粒がへばりついて、少しすると消えてしまった。
今思い起こせばこれは原始的な光との戯れだったのかもしれない。
この体験を今日の私達の光との関係を重ねて表現した。

作品ジャンル:インスタレーション
サイズ :H2400 W1810 D1810(全体)/H708 W609 D917(本体)

実行委員コメント

提案された映像インスタレーション、とても興味があります。岩の間を流れる小川をスモークと映像で表現している、のですよね?ステートメントもしっかり読んで、インスタグラムもみたのですが、完全に理解することができませんでした。ごめんなさい。この作品は実際に見てみないとわからないんだろうなと思いながら、HuTのチームがアートユニットとしてこの後どのように活動をしていくのかをもう少しプレゼンテーションして欲しかったです。

家入一真 審査員コメント

この作品の動画を観た時、真っ先に「触れたい」と感じました。コロナ禍が落ち着きつつある中、街や自然にはまた人が戻り、人と人とのコミュニケーションが復活してきています。放射能やコロナなど、「目に見えず・触れることもできない」ものに恐怖し、時には風説に惑わされ、過剰な拒絶反応すら引き起こした時代を経て、改めて、「触れたい」という感情が自分の中に湧き起こっているのを感じます。目に映る「像」が果たして現実なのか。真実なのか。手を伸ばし、直に触れたい、そう思わせる作品です。

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