坂口裕美

  • 絵画
  • レコメンド服部滋樹

ウェブサイト

https://www.yumisakaguchi.com/

作品

CV

【略歴】
1988年 和歌山県生まれ
2015年 京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程芸術専攻 修了

【主な展示】
2014年 個展 “inner impression” 京都精華大学7-23gallery(京都) 
2019年 グループ展 “深海の照らし方” 2kw gallery(滋賀)
2019年 個展 “雨より冷たく” galerie16(京都)
2021年 個展 “Paintings” galerie16(京都)

【受賞歴】
2021年 “UNKNOWN ASIA 2021” レビュアー賞「牧野圭賞」

ステートメント・PR

「物語」とは縁遠い、「直感」じみた何か
フィクションとノンフィクションはスペクトラムで「現実」とは永遠に平行線をたどるように
描いた絵画は「現実」の一部であってほしい
もしくは「現実」に対する漸近線としての絵画
「窓」のように、現実でありながら内と外を別つだけの存在であってもつまらない 
まるで危険なものでもあるかのように「額縁」をあてがわれるような存在のほうがまだいい

Opposite Attraction = 相対するもの同士が引き合う
これは「赤」と「青」に込めた「願い」
もう少し望めるなら「祈り」
実際にはスペクトラムとしての「紫」が存在するとしても、それは偶然であり必然
その代わりに「白」「黒」「トランスペアレント・ゴールド・オキサイド」で二元論からの脱却を試みる

近年、「赤」と「青」を基調に“OPPOSITE ATTRACTION”シリーズを描いています。日常の人との関係での調和や摩擦を通じて考えること、いま世界で起こっている衝突について、2つの相対するものへの「願い」、「祈り」。一つの「正義」に対してあるのは「悪」ではなくてまた別の「正義」だったり、「立場」の違いから分かり合えなかったりする。明確な「解決」を描くことはできず、ただ描くことを通じて、関わり続けられたら。2つの相対するものを第三者として描くのではなく、私自身もそのうちの1つであることを自覚しながら。「青」は「赤」になれず、「赤」は「青」になれない。2つが調和したとしても、混沌では無くて、その境界は完全には溶け合わず、言語化されないまま、2つとも存在する。空は青く、血は赤く、沢山の「意味」のなかで生きていて、それに躓き、時々助けられている。
“OPPOSITE ATTRACTION”は「到底分かり合えないこと」に向けて、今の私の手元から一つずつ発する「祈り」のようなものだと思う。

審査員コメント(服部滋樹レコメンド)

何か一緒に作りたい。筆の運びも削り取り方も良いですねー。

実行委員コメント

“OPPOSITE ATTRACTION”というテーマ、「赤」と「青」という基準を自分に課して作品を制作しているという坂口さん。楕円の支持体も色彩も抑制されていながら自由なペインティングが魅力的です。昨年に出展されたUNKNOWN ASIAでは牧野圭賞、今回は服部滋樹レコメンドと、見識の高い審査員からも注目されてて嬉しいですね。坂口さんのサイトが制作過程や、展覧会のアーカイブのまとめ方、外部サイトを使っての作品販売など、アーティストとしてのプレゼンテーションがしっかりとまとめられていてとても良いと思いました。みんな参考になると思います。

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