塩谷舞
作品



ayako.ceramics/小川文子
陶芸にかかわる手仕事いろいろ。器、金継ぎ、アクセサリー。
1989 京都生まれ / 幼少期を千葉で過ごす
2008 京都市立銅駝美術工芸高校陶芸専攻卒業
2014 京都精華大学陶芸コース卒業
2016 京都市立芸術大学大学院陶磁器専攻修了
2017 " ayako.ceramics "立上げ
2019 京都から滋賀に移住し、活動の幅を広げる
<現在の主な制作活動>
・陶磁器ジュエリーのデザイン、制作、販売
・金継ぎ技法での器修繕、各地で金継ぎワークショップ開催
・旅先で収集した砂や石を使って制作するアートワーク
・KILNOUT PROJECT コンセプト&焼成制作担当
とにかく陶芸が好きです。
焼成による物質の変化に興味があり、釉薬の微妙な色味や土の質感など素材そのものの美しさに気づいていただけるようなものづくりを心がけています。
伝統的な技法を学び大切にしながらも、柔軟な発想で新しい陶の表情に出会いたいという一心でオリジナルテクニックを実験し、研究を重ねてきました。加えて、素材に対する好奇心が旺盛なせいで、いま、作品発表の切り口がたくさんできてしまいました。
器、金継ぎ、ジュエリーそしてアートワーク。
工芸・素材・実験・用途がぐちゃぐちゃに混ざってしまった混沌から抜け出したいような、
もうすこしドロドロに煮込みたいようなそんな時期です。
本当は何がしたいの?と言われてしまうような作品群ですが、
「陶芸の技法やその素材の新しい側面を発見する好奇心を持って制作する」
その一点だけはずっと変わっていません。
陶芸と素材への興味を深掘りするように
泥臭く、これからも制作に取り組みたいと思っています。
<作品について>
①jewelry:CERAMIC JEWELRY "MELT"
釉薬のトロけ具合を楽しみ、その痕跡を身につけるジュエリー。焼成前はシンプルなラウンド状の素地ですが、釉薬が融けて滴ることでこの形状になります。溜まったところを中石と見立てたRINGも制作しています。
②artwork :GINSAI FLOWER BASE
表面にテクスチャーのある銀彩を施した実験的な作品。鏡面なので周囲の環境や入れる植物により見え方が変わります。また、シルバーの変色による経年変化で味わいが増す仕様です。写真の作品はびわ湖の湖畔の砂をブレンドした粘土を使って成形しました。
③artwork :燭台
旅先の採集物を使って燭台や香立てを作りました。ここには写真がないのですが、同じ川(北海道雲井地区)で採集した砂を使ったブレンド土で箸置きやフラワーベース、キーチャームを制作しました。
今回、陶芸家や工芸のクリエイターさんにたくさんご応募いただきメタセコイアの「ノンジャンル」に期待していただいているのだなあと感じています。水が滴るような歪みのあるイヤリング、ひんやりとした質感を感じさせる花器がとても素敵に感じました。サイト、インスタも見せていただきましたが、多彩にたくさんの陶器やアクセサリーが並んでいて多才だなと感じながら、アーティストとしての作品性の高いものだけを選んで見せる工夫があればもっと良くなるのではと感じました。今後の活躍期待しています。
燭台がとても好きです。今回の応募作品には入れられていなかったですが、以前作られていた手鏡も美しくて、ずっと心に残っています。 ご自身でも「ぐちゃぐちゃに混ざってしまった混沌」と書かれていましたが、たしかに統一感とは遠いところにいらっしゃるのかもしれません。ただ、陶芸が好きで、閃く頭も、作る手も止まらない!という好奇心が溢れるほどに伝わってきて、それがなんだかとっても眩しい。 もし何かしらの形でご一緒できたら、おもしろい形でスパークしちゃうんじゃないか? という淡い期待を抱いております。