作品


石井優里・大塚雄介
2017年4月 九州大学芸術工学部 入学
2021年3月 九州大学芸術工学部 卒業
2021年4月 九州大学大学院芸術工学府 入学
「Crossing」
照明表現を探求した学生によるパフォーマンス作品
舞台照明を中心とした作品。通常、舞台やライブなどにおいて舞台照明の役割は演者を照らしたりステージそのものを華やかにするものであり、いわゆる引き立てになることが多い。そこで今回は普段は脇役となりがちな照明を主役とした作品を制作した。パフォーマーにはマスクを被せ表情を読み取りにくくすることであくまで演者は副次的な役割という立ち位置を示した。
本作品は
①オープニング 0:00~
②照明×身体 1:32~
③照明×影 3:00~
③照明×鏡 4:34~
の計4幕から構成される。
各幕ごとに照明×◯◯というテーマを設け掛け合わせた(Cross)演出を行なった。(オープニングは除く)
「①オープニング」では照明そのものの美しさや、激しい演者の動きと照明のリンクをテーマとした演出を行った。
「②照明×身体」では赤外線センサー(Kinect)を用いてパフォーマーの手を追従させることで照明と身体の一体感を表現した。
「③照明×影」では背景に映し出される影に注目した演出を行った。光る灯体の位置や色、演者の立ち位置などによって様々な姿に変容する影を表現した。
「④照明×鏡」では単に照明を当てるのではなく鏡を経由して照明を当てる演出を行った。通常では曲がることのない光を曲げることにより、普段とは違った照明の姿を表現した。
【本企画立ち上げの理由】
過去に大学内の音楽ライブの演出において演者を引き立てるための照明演出を手掛けてきたが、照明そのものを主役とした作品を制作したことがなかった。普段は引き立て役として仕事を行っている照明に、より多くの人が注目するようになり魅力を感じて欲しいと考えたため。
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企画・演出:石井優里、大塚雄介
技術(LEDバー・身体キャプチャー):川﨑由揮
パフォーマー・振付・衣装;松浦ちひろ
<音楽>
オープニング:國弘暉
照明×身体:レンデアレキサンダー徹
照明×影:一木隆宏
照明×鏡:武田理玖
録音・ミックス;武田理玖
撮影:濵田輝
広報:米德優里恵
設営:中原輝樹
制作時期:2021/10月〜2022年/1月
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照明と身体、影、鏡を組み合わせた。九州大学大学院芸術工学府の意欲的なパフォーマンス作品、映像を見てそのクオリティの高さに圧倒されました。きっと卒業後は舞台美術、空間演出の現場で活躍されるんだろうなあと、勝手に想像力を膨らませていました。今回のアートフェアでステージがあれば実現してみたかったです。