RURIKO HIMUKAI

  • 絵画

作品

CV

1993年群馬県高崎市で生まれる。幼少期より近所の絵画スクールにて油絵、水彩画など始める。
その後高校卒業後、北海道網走市で一人暮らしを始める。
東京農業大学オホーツクキャンパス 生物産業学部 アクアバイオ学科 卒業
その後札幌市内の私立高校の理科教員として務める。
妊娠を機に教員をやめ、ヨガインストラクターをやりながら、そば屋の一角でカフェをしたりしていた。
そんな中20年越しに絵を書き始めた。
出展歴、受賞歴なし。

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妊娠期間の今、毎日近所を散歩をしながら一本の木に惹かれてしまい観察するのが日課になった。今でちょうど10ヶ月ほどだ。そのうち人間の【一生】と重なるところを感じるようになった。桜の木は一つの花が咲くまでにものすごい年月が必要だ。春夏秋冬、嵐の日も大雪の日もどんなときでもどっしりと生き続けている。お花見の時期になると、「きれい」と言われ、木の存在に気づかれ、ちやほやされる。しかしそれまでの長い期間、色々な境遇から耐え成長し続けていることをみんなは知らない。この裏側は、私たち人間の生き様にも似ているなと感じた。何事も上手くいかない時期もあれば、停滞の時期、それが過ぎたら晴天のようなワクワクして有頂天になってしまう時期もある。そうなったらまたズドンと落ちる。   
 幹は一つのように、私たちは、一人ひとり自分だけの体と心を持っている。この桜の木は今までのことはこの木自身にしかわからない。人は表面だけみがちで、本当のところその人に何がおきていたのか、どんな苦労があったのか知らない。私は今までの人生で色々なことがあったけれど、最期の時にこの桜の花のように自分で花を咲かせて幸せを感じていたい。

 幸せになる裏側(桜が咲くまで)にはたくさんの経験が必要であるとこの木は訴えてきている気がした。それは良いも悪いもない。ただただ今目の前をしっかり生き抜くことこそが花を咲かせる準備期間となるのだ、と。
 たくさんの色が変化しているのは、一生は無常であることを表してみた。

大学より地元を離れ一人の時間が増えた頃より、少しずつ人間の人生について興味がでてくるようになる。自身を含め、私の身近にはドラマのような波乱万丈な人生を送っている人が多いと気づく。それから身近な人の人生を注意深く観察するようになった。祖父や祖母はじめ、人生が終わりに近づこうとしている年配の方からは人生の最後に感じていることや自身のストーリーを聞くのがひとつの趣味になっている。現在仕事をやめ、長い妊娠期間今までにないゆったりとした期間が訪れた。心の余裕が生まれたのか、小学生の時から絵を描くことが大好きで、油絵なんかよく公園で描いていたことを思い出した。
20年越しに油絵を書き始め、そこに没頭している時間は心が落ち着き、焦りや不安も消えている。
これ機にまた絵を描くことを始めようと思った。

実行委員コメント

妊娠期間に自分を見つめ直し、20年越しに絵筆をとって描き始めたというHIMUKAIさん。そんなあなたが作品発表の場としてメタセコイアを選んでくださったことを嬉しく思います。今見ることができる絵はこの3点だけですが、たくさん描くことでより自分の心の中や、やりたことも見えてくるのではないでしょうか。ご応募ありがとうございました。

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