廣川惠乙

  • 絵画

ウェブサイト

https://www.keihirokawa.com/

作品

CV

【略歴】
1986年 兵庫県生まれ
2011年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻修了

【個展】
2013年 廣川惠乙展(銀座スルガ台画廊)
2008年 海中の夢想(gallery銀座フォレスト)

【主なグループ展】
2019年 アート4コマ公募展「漫喜利-MANGIRI-」プレ展示(池袋サンシャインシティアルパ)
2018年 MONOCHROME vol.2 (Gallery Art Composition)
           世界絵画大賞展2018作品展(東京都美術館)
2017年 C-DEPOT Japan Fusion -月-(パークホテル東京)
2016年 ART OSAKA2016(HOTEL GRANVIA OSAKA)
           MITSUKOSHI×東京藝術大学 夏の芸術祭2016(日本橋三越本店)
2015年 True Faith Ⅱ(Gallery Suchi)
2014年 東京藝術大学 次代を担う若手作家作品展(日本橋三越本店)
           アートフェア東京(東京国際フォーラム)
           True Faith(Gallery Suchi)
2013年 珠玉の美人画展(渋谷西武)
            Release(Gallery Suchi)
2012年 中径展(府中市美術館)
2011年 伝統と現代(東京藝術大学美術館陳列館)
2010年 現役美大生の現代美術 PRODUCE BY X氏(Kaikai Kiki Gallery)

【受賞】
2018年 第14回世界絵画大賞展 ステッドラー日本賞
2013年 空想美術大賞展 入選
2011年 第7回世界絵画大賞展 入選
2008年 via art 2008 OSAKA 観客賞1位
           via art 2008 EFD 観客賞2位
           via art 2008 OSAKA 審査員賞「松浦隆広賞」


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「形」に興味があります。
DNAの螺旋、巻貝の形、台風の雲、宇宙に広がる銀河。これらはすべて共通したルール(1:1.618...)で形作られています。この法則を黄金比として用いるようになったのが古代ギリシャの時代です。
私は絵に黄金比は用いませんが、この世界に生まれた以上、''すべての人が共鳴する形''というものが存在すると確かに感じるのです。絵を描く時、紙の四角、更に紙の周りの空間、もっと進んだ大きな広がり、あるいは自分の体内のリズム、すべてに響きあう形を感覚で探しています。その形が紙の上に''見える''(実際には見えませんが)時もあるし、ぼんやりと、でも確信された形を一手一手打っていくという感覚で描いています。その形の集積は、ぶれない強さを持って画面に固着する、そんなイメージを持ちながら。

さて、今回の作品は鉛筆とペン(インク)を使って描いています。これらの画材を使うことの面白さは、''不自由さ''にあると思っています。
例えば、ペンで丸を描いてインクで中を塗りつぶします。同様に、鉛筆で丸を描いて塗りつぶします。2つの丸を比べてみると、黒の濃さに大分差があることがわかると思います。鉛筆の全力の黒が、グレーに見えてくるでしょう。つまり、この二つの画材ではインクの黒と鉛筆の黒、その間のグレートーンを表現することができません。
考え方によっては扱いづらい画材の選び方ですが、利点が2つあります。1つ目は、使えるトーンの幅が限られることで画面がスタイリッシュに見えること。そして2つ目(こちらの方が大事です)使えない''間のグレートーン''を何とかして表現しようと工夫することで、自分らしさ、自分の形に対する独自性を発揮できることです。私の場合は、自然と「模様」が出現しました。ペンでボーダーを描くと濃いグレーに見える、ペンでタータンチェックを描いて隙間を鉛筆で塗ると濃いグレーに見える。そんな調子です。そして、模様が出現することで前述した、「形」にこだわって絵を作っていくという行為が、グッと自由に面白くなってくるのです。
所々に潜む、模様にも注目していただければ幸いです。

実行委員コメント

モノクロのペン画作品。花のディテールや、人物の表情も端正に描かれています。東京芸大卒業、美術館からアートフェアまで数多くの展示も経験されておられる廣川さん。プロの美術家としての自信と技術を感じさせてくれる作品です。インスタを拝見しましたが、このモノクロ作品の他にも温かみのある人物画もあり、幅広い才能をお持ちの方だとわかりました。

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