本多俊一

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作品

CV

2004年 尚美学園大学芸術情報学部情報表現学科卒
2012年〜 御苗場出展/他、各所のグループ展など
2016年〜現在 東京・吉祥寺にて年2回他分野合同展開催
2016年〜 11月にパリ現地のギャラリーでの日本人グループ展開催
2020年 現代写真に特化したフェア『fotofever』にギャラリー団体として出展(コロナでフェアは中止)
近年は団体としての活動を中心に国内のフェアに参加や出版の計画など活動を展開

ステートメント・PR

フィルム撮影を行い、後から記憶の中に残っていた気配や痕跡を暗室作業時に探りながら付加しています。それらの形はもちろん実在はしませんが、薬品と光の物理的な化学反応という意味では実在させている、ということを目指しています。当然デジタルでもほぼ同じことはできますが、100%コントロールできるデジタルではなく型紙を作ること(接着せずに重ねること)、露光時間を探ることなど、自己の中に感触として持っている部分の塩梅ににじり寄りながら光と時間と相談していく、再現性のなさにテーマがあります。元々デジタルの環境からはじまったキャリアで、現在業務としてデジタル写真を軸とした活動をしていますが、インターネットにどっぷりと依存してバーチャルな環境の境界線が実生活と日々曖昧になっていく状況は、自分だけでなく多くの人々が体験しているもはや戻れない道ですが、逆にそのカウンターとして物質的な欲求はむしろ増していると感じています。あるいはバーチャルでいとも簡単に行えることを体感しすぎていると、リアルでもそれはできるのではないかという錯覚が始まるとも言えるのかもしれません。バーチャルの拡張性で広がるイメージの経験値があるからこそ、リアルも拡張できる根拠のない確信につながり、それを実際の行為や実際の現象として顕現させるために、このシリーズをはじめました。そこかしこの風景の一端に目には見えないなにかを感じるというのはそもそも日本人として性質なのかもしれません。コロナ前には仲間とともに海外に出て作品発表の機会を現地(パリ)のギャラリーと計画するなど知見を拡げる目的も兼ねた活動をしてきましたが、いわゆるアニミズム的な感覚はなんとも理解されない……先方にとって興味はあるけど実感がわかないような感触を多々感じてきました。ですが、今は幸か不幸かウィルスという世界共通の驚異が起きたことで「目には見えないもの」の存在感が大きくなって来ています。手法自体はなにも新しいことではないのですが、画面上に画像として描画するのではなく、浮かび上がらせようとする行為はむしろ今だからこそ意味を成すアプローチなのではないかとも考えています。

実行委員コメント

これは一体なんだろう。フィルム写真と暗室ワークで描き起こす実在はしないけど現像されるもの『croire N/B』とあるもののグラフィック的要素もあり、これ単体でどう解釈をしていいのかわからないもどかしさと、そこが面白さなのかもと思いました。サイトを見ますとPHaT PHOTO写真教室で専属講師のご経験もあるとのこと。それ含めて「写真」というものの枠を越えようと挑戦されておられるのかなと感じました。

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