新山浩児
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作品



1985年 三重県生まれ
2009年 京都工芸繊維大学卒業
2009年 第13回文化庁メディア芸術祭 アート部門 審査委員会推薦作品
2010年 第144回日図創作図案総合展 経済産業大臣賞
2013年 マクドナルド BIG MAC AWARD ART CONTEST グランプリ
2014年 池口友理個展《 見て描く 》/ Gallery 301 due
2015年 池口友理個展《 日々の作品 》/ Gallery 301
2016年 池口友理個展《 絵 》/ Gallery 301
2017年 池口友理個展《 動物の絵 》/ Gallery 301
2018年 池口友理個展《 和風の絵 》/ Gallery 301
2019年 池口友理個展《 見て描く 》/ Gallery 301
2019年 池口友理個展《 コピペ 》/ STUDIO DIFFUSE Make+
2020年 池口友理個展《 ローファイ 》/ Gallery 301
2021年 池口友理個展《 スーパー 》/ Gallery 301
2021年 池口友理個展《 2021年 スーパーの旅 》/ chignitta
2022年 池口友理個展《 スーパー2 》/ Gallery 301
池口友理と申します。絵を描いています。
「スーパーの絵」です。
2020年あたりから「スーパーの絵」を描いています。
新型コロナウイルスの関係で、外出を制限されて、毎日の生活の楽しみが「スーパーに行くこと」になりました。
スーパーはキラキラしていて、同じものがたくさん並んでいて、刺激的です。
最初は「スーパーおもしろい!」という単純な動機ではじめたのですが、2年くらいつづけて描いていると、発見がありました。
スーパーには時代、場所があらわれるなということです。
私の妄想ですが、10年後にはインターネットのみで、スーパーは無くなるかもしれません。エコの観点から、このようなパッケージでは数年後には売られてないかもしれません。
海外に行ったときに、日本との違いを一番気付くのはスーパーです。
この「スーパーの絵」はもはや報道なのではと感じました。
平和な日本だからこそ描いているとも思います。
今は自宅の近所の「スーパーの絵」を描いていますが、コロナウイルスが落ち着いたら、海外に行って、海外の「スーパーの絵」も描きたいです。
突然ですが、私は中学生の頃から大量生産に興味があります。
同じものをたくさん作るということ、本当に同じってなんなんだろうということが気になっています。
植物の葉っぱが同じように見えて、全部違うということに気づいた時から、私の中の永遠のテーマになっています。
そこで、私も植物が葉っぱを作るように、自分の絵をどんどん作ってみようと思いました。
自分で描いた絵を自分で見て描く、自分で手描きでコピーするということをはじめました。
一番最初は、キリンの絵を描いてそのキリンの絵を100回模写しました。
絵は現実を写しとったり、頭の中を表現するものだと思います。
でも実際には100%正確に写しとることは難しいです。
もし自分で描いた絵をもう一度描くならば、100%完璧に模写できると考えました。
しかし、それも難しいと描いてみて気づいたのです。
いったい何が作用して完全に同じ絵が描けないのでしょう。
オリジナルの絵よりもコピーした方の絵が私は気になります。
「スーパーの絵」では最初に描いた「スーパー」の絵をカッターで切り刻み、その破片を1枚1枚、別々に切り刻んだ板に描き写しています。その描き写した板の破片を最後に接着剤で貼り合わせています。
完璧に模写できていないので、破片と破片のつなぎめの絵がつながりません。
機械じゃない、自分の不完全さをポジティブにとらえた作品です。
意図しているけど、意図してない自然がアートなのではないでしょうか。
■ 池口さんの作品は、一見ゆる〜いイラスト作品かと思わせて、実はコンセプチュアルアートってところが魅力の一つだと思うのですが、今回はステートメントがパワーアップしていた印象です。現代アート、コンセプチュアルアートの分野では「文章」も大切になってきます。そこに進展を感じました。
自分も描いてみたいと思った。