mayu yamada

  • 工芸
  • 立体
  • 審査員賞服部滋樹 賞
  • 審査員賞吉田貴紀 賞
  • レコメンド谷口純弘
  • レコメンド栗原里菜

作品

CV

1996年 神奈川県生まれ
2015年 多摩美術大学美術学部工芸学科 入学
2019年 多摩美術大学美術学部工芸学科 卒業
         多摩美術大学大学院美術研究科工芸専攻ガラス研究領域 入学
2021年 多摩美術大学大学院美術研究科工芸専攻ガラス研究領域 修了

展示歴
2018年 多摩美術大学美術学部工芸学科 ガラス専攻 三年展 「glass」
2018年 SICF19(spiral)
2019年 多摩美術大学美術学部工芸学科 卒業制作展 「feu」(spiral)
2021年 多摩美術大学大学院 修了制作展
2021年 IAG AWARD 2021(東京芸術劇場)
2021年 SICF22(spiral)
2021年 EQUALOOM (EQUALAND SHIBUYA)
2022年 いい芽ふくら芽in TOKYO(上野松坂屋)

ステートメント・PR

ガラスの持つ独特な質感や存在感に対して私は「曖昧さ」や「ぼんやりとした様」を感じる。
それらを使い、何かに似ているけどそのものではない、何だか分からない物・情景を作り、「〜みたいだけど、これは何だろう?」と疑問を起こさせることを目的に作品を作っている。

「〜みたいだ」と思うことは物事をカテゴライズするきっかけになることだ。
カテゴライズという行為は私たちにとって便利なものである。
その反面、ステレオタイプに基づく誤ったカテゴライズをすることや、
カテゴライズすることによって却って真実を掴みにくくなることが起こり、
相手のことを傷つけてしまうことや苦しめてしまうこと、それによる差別や抑圧がこの世界で起こっている。

「〜みたいだ」と思った時、そこで一度立ち止まり、カテゴライズすることなくその物自体について考えることで真にその物自体の理解を深める事ができるのではないだろうか。
作品に対してその見方を経験することでこの世の何に対しても同じ見方をするきっかけを作っていきたい。

審査員コメント(吉田貴紀賞)

「疑問を抱くこと」を見る側に委ね作品としているところが面白いと思います。ガラスの質感や形状による、“たしかに輪郭があるのにどこか曖昧な存在感”にも惹かれました。曖昧な造形は入り口であって「みること」自体が作品となっている。とても面白いです。

審査員コメント(服部滋樹賞)

コメントされているカテゴライズについては同意に近いが、ただ少しの違いがありそうだ。もう少し深く話してみたい。素材のコントロールなどイラストから立ち上がってきた、そもそものプロセスも話してみたい。

審査員コメント(栗原里菜レコメンド)

“気持ちのいい空気”を纏った作品だと思いました。アートというと、難解だったり、テーマが重たかったりするイメージもありますが、Mayu yamadaさんの作品は、とても爽やかです。ガラスという身近で美しい素材と、幾何学的な造形。きっと子供も大人もみんな「あ、きれいだな、なんだろう」という素朴な感想を最初に抱くのではないでしょうか。これが何に見えるか、は鑑賞者次第とのこと。食べ物みたい?自然現象みたい?日用品みたい? いずれにせよ、おそらくこれらの作品からネガティブなイメージ(例えば戦争や死や差別)を想起する人は極少数で、ほとんどの人はポジティブな物事を連想することでしょう。そんな「なんだか分からないけど、きれいで、透き通っていて、わくわくするもの」を、この場所で誰かと一緒に、たくさん見たいなと感じました。

審査員コメント(谷口純弘レコメンド)

軽やかなオブジェをガラスで製作するmayu yamadaさん。一目見て「ステキだな」と、思いました。役に立たないオブジェってチャーミングですよね。立体でありながらグラフィカルなところが、バウハウスのオスカーシュレンマーや、エットーレソットサスも連想させてくれます。本人のステートメントにある「〜みたいだ」というカテゴライズが、このシリーズにはとても有効に働いている気がします。「〜みたいだ」けど、オリジナル。押し付けがましくない優しさとポップさに惹かれました。現物を手に取ってみたいです。きっと買っちゃう!と思います。お値段聞いてないけど。笑。

実行委員コメント

メタセコイア出展おめでとうございます。graf 服部滋樹・バイスリー吉田貴紀審査員賞、谷口純弘、栗原里菜レコメンドと、多くの評価を得たyamadaさんの作品。すりガラスの技術を使って作られる「どこかで見たことある感じがする」けれど「何かわからない」ものにアートの面白さ、プロダクツの楽しさをみんな感じたのでしょう。実物もひとつひとつが愛らしく、存在感があり、素敵でした。

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