作品



1976年
茨城県生まれ
タイ王国バンコクで育つ
2000年
東京造形大学美術2類卒業
2021年
グループ展「普通を疑う男たち」にて絵画を展示
愛媛県松山市・エキノネキ
作品タイトル
Existence 20211208 - 20220316
私という存在と時間、私を取り巻く存在と時間が現れてくることを期待し、2021年12月8日から2022年3月16日までに描いた全ての絵を時系列順に配置し3片の平面作品にした。
私に絵を描かせてくれるものは、目の前に存在する生きて動いている動物の存在である。これ無しに私の絵は存在しない。
週に一回動物園に行き、全て現場で動物を目の前にして描き、現場で描き終えている。
事後の加筆や修正はしない。
動物を見て描いていると、自分との境界が曖昧になってくる。
動物の四肢は自分のもののように感じられ、まるで動いている自分自身を描いているような感覚になる。
動物の内面や、存在している状況や経緯を自分のことのように感じる(これらは全く私の想像である)。
リアルタイムに、目で見た現象と私の内面の体験と想像とが合わさって、手が動き絵になっていく。
移ろい変化していく世界の有り様をそのまま表したいと思う。
それを、絵という固定化する行為による、という矛盾に苦しみを感じるが、他にできることがない。
毎回、動物を目の前にして、全く描ける気がしない。瞬きする瞼、呼吸で膨らみ縮む腹部など、常に変化して二度と同じ状態にないものを絵に描ける気がしない。それでも断崖から飛び降りるような覚悟で、手を動かし始めると、なにかしらのかたちが現れてくる。
このことにいつも驚いている。その瞬間にだけ世界の有り様が垣間見れるような気がする。
私について:
2019年に発生したコロナ禍により、私は内にあるものと向き合わざるを得なくなった。また外に出す術も必要とした。
そして、絵を描くことにした。
美術大学在学中に、体で実感することに関心が移り、息を止めて海に潜ることに出会い、それが生きる中心となった。
以来、以下のように生きてきた。
2001年
南太平洋にて、海洋哺乳類の素潜り水中撮影
フリーダイビング競技の日本代表予選に出場
2006年
スピアフィッシング競技会(素潜りで魚突きを行う競技)に出場
アメリカ・東海岸
2008年
スピアフィッシング競技会に出場
フランス
2009年
素潜りでの漁業をするために沖縄県にて漁業者となる
2010年
スピアフィッシング競技会に出場
フランス
2011年
スピアフィッシング競技会に出場
アメリカ・ハワイ諸島
2019年
魚を突くことを止め、水中撮影を始める
2020年
絵を描き始める
鉛筆を手に「目の前にいる動物を描く」という皆川さん。「写真は見ていない」というコメントからして、皆川さんはどのような現場で生きておられるのだろうかと不思議になります。プロフィールにある、スピアフィッシング競技会(素潜りで魚突きを行う競技)はハワイやフランスで開催されてるようで、また、フリーダイビング競技の日本代表予選に参加されるなど、皆川さんという人物の背景にとても興味を持ちました。3枚の画像は、描かれた動物のディテールがわからないぐらい小さかったのでアピール方法を工夫されるといいと思います。