井浦歳和
作品



2002 長野県松本市生まれ
2020 武蔵野美術大学 入学
第72回中美展 入選
名もなき美術館 出展
2021 岐阜県飛騨市 「吉城の郷」 グループ展
五美術大学交流展 小作品展 2021in3331
「X>1」Gallery JUILLET グループ展
立川立飛ららぽーと ガラスペイント
私は、瞬間的に移り変わっていく感情、環境、状況の中で出てくる抽象的なイメージや、具象物を描いています。完成図のないパズルを描いているイメージです。なので、その時間の流れと共にテーマが変わっていくので作品に色々なものが描かれます。ですが、一貫しているものもあります。視覚的にインパクトを残し、作品を目の前にした時に一瞬だけでも没入できる何度見ても発見がある飽きない絵を追求しています。
このコンセプトになった理由は、1つのテーマ、1つの価値観など何かひとつのものに縛られるのではなく、瞬間的に浮かび上がってくる想像的なものや、その時のテーマから派生して出てきた抽象的イメージまたは、具象物を素直に絵画に落とし込みたいと思ったからです。
そして、私が色を使っている理由です。私生活を送る上で視覚的に色ばかりに反応するからです。具体例で言うと人が色に見えたり、物から違う色を拾ったりと主観的な視覚情報が多いです。なので、色に関しては色相環や色彩学などを学ばずに私が作品に必要だと思う色を使用しています。ですが、逆に色彩について学び一色一色意図や意味があっても面白そうだなと考えています。
具象と抽象、インサイダーとアウトサイダーなど、美術における相反するものの間または別の所にいたいと考えています。一つのイズムに属してしまうことは、絵画の幅を狭めてしまうからです。複数のイズムの要素を絵画に加え、消化することができれば私の絵画の入り口が大きく開かれ、多様な表情の出てくる絵画が完成すると考えています。そのために、現時点では美術史に載っている絵画作品や、都内に描かれているストリートアートを見たりしています。ですが、まだ吸収できる情報がこの世界には沢山転がっているのでジャンルを絞らず見ていきたいです。
最後に、これからの展望についてです。美術史の歴史や文脈、美術に限らず様々なジャンルから自分に取り込めそうなヒントをインプットしていき、私の作品の価値をより見出していきたいです。美術的価値もそうですが、コラボレーションや展示など世に出していき人に見てもらう活動も活発的にやっていきたいです。それが、結果的に私の作品の幅につながるようにし、百瀬天というジャンルとして見られるような世界に通用するアーティストになりたいです。
ご自身のインスタグラム投稿にあるハッシュタグに#サイケデリックアートとあるように、画面いっぱいに溢れる色の洪水。花や動物、ウネウネした柄、さまざまなモチーフが目の前に現れては消えていきます。一つの作品を仕上げるのにどれだけのエネルギーと時間を費やしておられるのでしょうか。テキストにもあるように「具象と抽象、インサイダーとアウトサイダーなど、美術における相反するものの間または別の所にいたい」とあるように、そんなジャンル分けはもうどうでもいいと言わんばかりの熱量。ロイドワークス井浦歳和レコメンドというのも頷けます。
画面を構成する要素の多さに驚きました。制作を通してその要素の数に負けることなく世界観を一貫して魅せられているのはすごい。まだまだ要素を増やして欲しい。