古葉未祈

  • 工芸
  • 立体

ウェブサイト

https://www.kobamiki.com/

作品

CV

最終学歴:4年制大学卒

2018~2019
東京国立博物館で縄文土器と出会い、初めて粘土と炎に触れる

2020~
制作開始

ステートメント・PR

◆ステイトメント・コンセプト
私は土器という媒体を通して、祈りを形にしています。

祈りは私たちの生活にあふれています。
これは宗教的な―いわゆる神への祈りにとどまらず、
例えば、親しい友人に宛てた手紙にも祈りは宿っています。

こうした祈りを形にすること―作品に昇華させることで、
かつての土器の時代と同じように、生活の中に創造をもたらすこと。
それは次の1万年に繋げるために。

◆土器について
技法:土粘土による手びねり。野焼き焼成
私が形作るのは祈りであり、土器とはあくまで表像、技法の1つと考えています。
ただこれは土器を制作する中で感じた逆説的なものです。
土器には祈りを形にするに適した理由があります。

まず、普遍的で身近な素材で作れること
土器は粘土でできています。
子どもが千切ったり、丸めたりして遊ぶように、粘土は自分の手でかたち作れる素材です。
誰もが扱える粘土を素材とする土器は、普遍的な祈りを形作るのに最適と考えます。

つぎに、土器作りそのものが祈りを含んでいること
独りで始めた土器作りは、失敗の連続でした。
ある朝目覚めると崩れていたり、炎に投じた一瞬に割れてしまったり、
まさに祈るような気持ちでした。
そして、天候に恵まれなければ焼成もできず、最後は炎に作品を委ねることになります。
土器はその造形にとどまらず、プロセスそのものに多くの祈りが込められています。

最後に、土器というメディアは1万年の時を超える実績があること
2018年の夏、私は東京で初めて縄文土器を目にしました。
そこには数千年前の創造がありありと並んでいました。
まるで初めて訪れた街のように、私を取り囲む”新しい”形に目を奪われました。

あのダイナミクスな造形の力強さを、過去のものとして箱詰めしておくのはもったいない。
次の1万年につなげるために、私は未来へ祈ります。

実行委員コメント

土粘土による手びねり。野焼き焼成という昔からの製法で作られた土器を通じて、縄文時代から連綿と続く「祈り」を表現しようとする古葉さんの作品。サイトのトップにある「野焼き」の画像が素晴らしいです。燃え上がる炎のなかにある手びねりの土器は、まさに古代人が祈りながら作っていたかのような情景を今に伝えてくれているような気がします。

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